YouTube広告は、現代に最適な動画広告プラットフォームです。20億人を超えるユーザーを抱え、あらゆる属性のターゲットにリーチできます。
しかし、ただ配信すれば良いというものではありません。ターゲット層に最適な設定と効果測定こそが、広告効果を最大化するための鍵となります。
さて、前回はYouTube広告の基本に目を向けて、広告の種類など一通り説明しましたが、今回の記事は、配信設定と効果測定について説明していきたいと思います。
↓前回の記事はこちら!
~デジタル広告の王道YouTube~
広告の種類を解説!
効果測定のお話の中では、コンバージョン率や、クリック率についても学んでいくので、また一段と一緒に詳しくなっていきましょう!
YouTube広告の配信設定について
YouTube広告は、さまざまな設定を組み合わせることで、ターゲット層に効果的に広告を配信することができます。
ここでは、主な配信設定項目と、それぞれの設定方法について詳しく解説します。
今回は、スキップ可能なインストリーム広告の設定手順をご紹介します。
※インストリーム広告とは?インストリーム広告は、動画コンテンツの再生前、再生中、再生後に挿入される動画広告です。テレビCMと同様に、視聴者に直接訴求できる広告フォーマットとして注目されています。※スキップ可能な広告は5秒経過後にスキップボタンが表示される広告です。 |
YouTubeチャンネルに動画をアップロード
まずはじめにYouTubeチャンネルに動画をアップロードします。
①YouTubeにログイン後、画面右上の「作成」をクリック。アップ用画面に切り替わったら動画をアップロード。
②設定画面で、「タイトル(必須)」「説明」「視聴者」を入力します。ここで動画のURLをコピーしておきます。
③次の画面は【カード】は「次へ」進む 【チェック】は「次へ」進む。
④公開設定で「非公開」だと、Google広告管理画面で設定ができないので「限定公開」にして「保存」。
Google広告の管理画面で動画キャンペーンを作成
次にGoogle広告の管理画面で動画キャンペーンを作成します。
①Google広告アカウントにログイン後、「+新しいキャンペーンを作成」。
②今回はスキップできないインストリーム広告を使用するため目標は「ブランド認知度とリーチ」を選択。
③キャンペーンタイプは「動画」を選択。
キャンペーンのサブタイプは「動画リーチキャンペーン」を選択。
目標をどのように選択するかは「効果的なアプローチ」を選択。
キャンペーンの詳細を設定
キャンペーンの詳細を設定しましょう。
①全般設定画面で、キャンペーンの詳細を入力します。
「キャンペーン名」「予算」「日程設定」「ネットワーク」「地域」「言語」の設定をしましょう。
広告グループを設定
YouTube広告グループは、キャンペーン内の広告を整理するための単位です。広告グループごとにターゲティングや入札設定を異なる設定できるので、より精度の高い広告配信を実現できます。
「広告グループ名」「オーディエンスセグメント(ターゲティング設定)」を設定。
広告を設定
各URLを設定します。
①YouTubeにアップロードしたURLを入力
「最終URL」「表示URL(最終URLから自動反映)」「広告名(ポリシーの詳細は「例外をリクエスト」)」「入札単価」が必須項目です。
②キャンペーンの作成は確認画面が出ます。
③審査完了後に配信開始。(審査は1.2時間~半日で結果が出ます。)
★Google広告のヘルプガイドや、チュートリアル動画を参考に進めてみましょう。
また、Google広告のルールやポリシーは頻繁に変更されるので、常に最新の情報を確認するようにしましょう。
YouTube広告の効果測定のコツ
データ分析を継続的に行って効果を測定することで広告の効果を最大化することができます。
適切なKPIを設定する
ただ単に動画を制作・公開しても、望む成果が得られるとは限りません。
効果的なYouTube広告を展開するには、まず最初に以下の4つのポイントを明確に定義することが重要です。
★効果的なYouTube広告のために明確にする4つのポイント ①ブランドイメージ ②伝えたいメッセージ ③ターゲット層 ④目的 |
これらを明確にすることで、ターゲット層の心に響く、効果的な動画クリエイティブを制作できます。
また、目的に応じて適切なKPI(Key Performance Indicator)を設定することも重要です。
※KPIとは? 企業や組織が目標達成に向けて、どの程度、どのように進捗しているかを定量的に測定するための指標のこと。YouTube広告のKPIの場合、ブランド認知度向上や、サービスの販売促進等の目標に対しての、クリック率や費用対効果など。 |
これにより、チーム内で共有される数値目標が明確になり、目標達成への進捗を追跡できます。KPIに基づいた効果測定を通じて、具体的な改善点や次のステップに向けた方針を見つけやすくなります。
継続的な効果測定と改善サイクルを確立することで、YouTube広告キャンペーンはより効果的で成果を上げることができるでしょう。
他社と比較しすぎない
他社の広告活動を把握することは重要ですが、注意が必要です。
なぜなら、競合他社と自社の広告目的やKPI、クリエイティブなどが異なるため、同一の条件で比較することが難しいからです。
他社の広告は参考程度にとどめ、自社が設定した目標やKPIに基づいて独自の分析と改善を進めることが重要です。
効果測定と改善
広告キャンペーンの成功を確認し、効果を最大化するためには効果測定が欠かせません。
コンバージョン率、クリック率、視聴回数の分析を通じて改善点を見つけ、戦略を調整しましょう。
コンバージョン率
広告効果を測定するために最も重要な指標の一つがコンバージョン率です。
コンバージョン率は、広告を見た人が実際に購入や申し込みをした割合を示します。
クリック率
クリック率は広告が表示された際にユーザーがクリックした割合を示します。
高いクリック率は広告が視聴者の興味を引いていることを示唆し、反対に低い場合は広告内容やターゲティングの見直しが必要です。
クリック率は以下の式で計算できます。
クリック率=クリック数÷インプレッション数(広告が表示された回数)
例:広告が100回表示されて、5回クリックされた場合、クリック数は5%となります。
視聴回数を分析
広告の視聴回数を分析することで、どれだけ多くの人々に広告が届いたかを確認します。視聴回数が目標に対して不足している場合、広告の露出を増やすための戦略の再検討が必要です。
改善点の発見
広告効果を最大化するには、効果測定を行ってそこから改善点を発見することが大切です。
例えば、
コンバージョン率が低い場合・・・
☑ターゲット層にとって魅力的なクリエイティブですか?
☑視覚的に訴えるデザインになっていますか?
☑コール・トゥ・アクションは適切ですか?
クリック率が低い場合・・・
☑ターゲット層に正しく広告が表示されていますか?
☑ターゲティング設定を見直す必要はありませんか?
☑広告表示位置は適切ですか?
以上のように効果測定から得られたデータを基に広告の改善点を見つけましょう!
YouTube広告の出稿にかかる費用
YouTube広告は高額な費用がかかると思っていませんか?
実は、デジタル広告の特長を生かして、低予算から始められるのです。
多くの企業は、1,000円という低予算から広告を試し、効果が見込める場合には徐々に予算を増やしていく方法を取っています。
なぜなら、YouTube広告では事前に予算を設定できるため、設定した以上の費用がかかることはないからです。
さらに、YouTube広告は視聴者が自発的に広告を視聴した場合のみ料金が発生する仕組みになっています。つまり、広告が無駄に表示される心配も、予想外の料金が発生する心配もありません。
支払いの方式としては、主に3つの種類があります。
インプレッション型の支払い方式
インプレッション型の支払い方式では、ユーザーが広告動画を一定時間以上視聴した場合に、広告主が料金を支払います。
たとえば、スキップできないストリーミング広告やバンパー広告では、動画広告が再生されるたびに料金が発生します。この方式は、動画を視聴しているユーザーに確実に広告が届く特長があります。
クリック型の支払い方式
クリック型の支払い方式では、ユーザーが広告をクリックしたり、音がオフの状態の動画を再生したり、特定のアクションが発生した場合に、広告主が料金を支払います。
TrueViewディスカバリー広告やアウトストリーム広告、一部のインストリーム広告にこの方式が適用されています。インプレッション型と比較すると、ユーザーの視認確率はやや低くなりますが、費用を抑えながらも高いコンバージョン率を得ることができます。
その他の支払い方式
YouTube広告には多岐にわたる広告タイプが存在し、上述の2つに分類できない支払い方式もいくつか存在します。
たとえば、高い広告効果が期待できるマストヘッド広告は、固定の日別単価制または固定のインプレッション単価制として提示され、これに関する料金はGoogleの広告チームとの協議を経て設定されます。
このような特殊なプランも存在しますが、基本的には上述のインプレッション型とクリック型が広く利用されています。
まとめ
YouTube広告の効果を高めるためには、ターゲット層を明確にし、訴求ポイントを定めた上で、視覚的に訴求するストーリー性のあるクリエイティブを制作することが重要です。
★効果的なYouTube広告配信と効果測定のコツ 広告目的を明確にする: ブランド認知度向上、商品・サービスの販売促進など、具体的な目標を設定。 ターゲット層を明確にする: 年齢層、性別、興味関心など、広告を届けたいユーザーを明確に定義。 適切なKPIを設定する: 目的に応じて、コンバージョン率、クリック率、視聴回数など指標を設定。 効果測定を行う: 設定した指標について定期的に効果を分析。 改善を繰り返す: 効果測定結果に基づいて、クリエイティブやターゲティングなどを改善。 |
上記のポイントを参考に効果的なYouTube広告キャンペーンを展開してみてください!
YouTube広告は、さまざまな目的に活用できる広告媒体です。自社のマーケティング目標に合わせて、最適な広告フォーマットを選択することが大切です。
最後まで読んで頂きありがとうございました♪
YouTube広告は、他の広告媒体と比べて多くの利点があるため、非常に効果的な広告手法だと思います。
多くのユーザーにリーチし、商品・サービスの魅力を効果的に伝えることができるYouTube動画広告の種類・効果について理解を深め、多くの企業担当者様の導入検討の一助となれば幸いです。